銃の所持許可を取るために各種手続きを進めて約3か月。

個人的に一番の難関であった身辺調査が通り、いよいよ佳境に差し掛かってきました。

今回は身辺調査の次に待ち受ける「射撃教習」の体験をまるごとまとめていきます。

射撃教習=銃の所持に必要な実技の関門

射撃教習とは、銃の所持許可を取得するために必ず受けなければならない実技講習のことです。

法律で定められた教習施設(指定射撃場)で実際に実銃を操作して安全管理・射撃技術を習得し、定められた基準をクリアすることで「教習修了証明書」が発行されます。

この証明書が、所持許可申請に必要な書類のひとつになります。

ちなみにですが、所持したい銃の種類によって受ける実技教習は変わります。

・散弾銃を所持したい場合 → 散弾銃の射撃教習
・ライフル銃を所持したい場合 → ライフル銃の射撃教習

私が今回受けたのはライフル銃の射撃教習です。

なお、空気銃を所持する場合は射撃教習は必要ありません。

射撃教習を受けるまでの流れ

射撃場に「明日教習受けたいんですけど」と電話しても受けられません(笑)。

射撃教習を受けるには、事前にいくつかの手続きを踏む必要があります。

STEP1:教習資格認定の申請

こちらは以前記事にした「身辺調査」を伴う申請で、射撃教習を受けるにはこちらの申請をして認可を受けなければなりません。

座学である初心者講習はここまで厳密な審査はありませんが、射撃教習は実弾を撃つ教習ですから、その前段階の審査が厳しいのは当たり前ですね。

まず所轄の警察署(生活安全課)に「教習資格認定申請」を行います。

「この人が銃の教習を受けても問題ない人物か」を確認する審査で、申請手数料は8,900円。

必要書類は、教習資格認定申請書・経歴書・医師の診断書・同居親族書・住民票・身分証明書・写真などが一般的ですが、所轄によって異なるため事前に確認しておきましょう。

審査に問題がなければ、一定期間を経て資格認定書が発行されます。

なおここが最も重要なのですが、この資格認定書の有効期限は3ヶ月以内。

この期間内に教習を修了しなければなりません。

STEP2:射撃場の予約

資格認定書を受け取ったら、射撃教習を実施している射撃場に直接電話して予約を取ります。

「射撃教習の予約をお願いします」と伝えるだけで大丈夫です。

服装や持ち物のアドバイスも電話口で教えてもらえることが多いので、不安な点があれば遠慮なく聞いておきましょう。

どの射撃場で教習を受けられるかは「一般社団法人全日本指定射撃場協会」のサイトなどで確認できます。

散弾銃とライフルの射撃場は完全に別なので間違えないようにしましょう。

散弾銃の射撃場でライフルは撃てませんし、ライフルの射撃場で散弾銃は撃てません!

STEP3 猟銃用火薬類等譲受許可の申請

教習では実際に銃を撃つのですが、この際には当然弾の購入が必要です。

教習で使う実包(弾)を購入するためには、警察署で交付される「猟銃用火薬類等譲受許可」が必須。

申請書を提出して2,400円の手数料を支払う手続きです。

ここでひとつ注意点があります。

申請書には「いつ弾を購入するか」「いつ教習を受けるか」の予定に加え、「どの種類の弾を購入するか」を記入する必要があります。

事前に教習を受ける射撃場に「どの弾を使いますか?」と確認しておかないと申請書が書けません。

資格認定書を受け取る日に申請まで済ませようとしている場合は、事前に弾の種類を調べておかないと「今日中に申請できない」という事態になりかねないので、早めの確認を強くおすすめします。

ここでも注意したいポイントがあるのですが、猟銃用火薬類等譲受許可申請書は申請したその日にはもらえません。

審査のために中数日はかかるので、時間に余裕をもって申請手続きをするようにしてください!

射撃教習当日の持ち物と服装

射撃教習当日の持ち物と服装についても簡単にご紹介します。

【当日の持ち物チェックリスト】

・教習資格認定証
・猟銃用火薬類等譲受許可証
・射撃場から事前に送付されたテキスト(ある場合)
・筆記用具・メモ帳
・耳栓または電子イヤーマフ
・かかとのある靴
・現金(教習代・弾代など。3〜4万円を目安に多めに)
・昼食・飲み物
・動きやすい服装

耳栓は必須です。

実銃の発砲音は想像以上に大きく、聴力へのダメージが心配な方は100均のものではなく高性能な耳栓か電子イヤーマフを準備しておくと安心です。

服装はスポーツウェアや動きやすいものでOK。

屋外での実射があるため、季節に応じた服装を意識しましょう。

射撃場は民家や人の多いエリアから離れた場所に設置されているため、現地まで車で相当時間がかかるケースが多いです。

体力温存のためにも余裕を持ったスケジュールで向かうことをおすすめします!

射撃教習当日の流れ

ここからは、実際に私が受けた射撃教習をもとに流れを紹介していきます!

前半:座学(約1時間半)

教習は座学からスタートします。

私の場合は参加者が自分ひとりだったため、完全マンツーマン形式。

教官の先生が正面に座って、テキストに沿って安全管理や射撃に関する基礎知識を説明してくれました。

【座学の主な内容】

・銃口を人の方向へ向けない
・射撃時以外は引き金に指を触れない
・銃の持ち方・構え方の基本
・安全確認の手順と声かけ
・射撃姿勢の取り方

内容そのものは、狩猟免許の予備講習会や初心者講習で学んだことと重なる部分が多く、特別難しいという印象はありませんでした。

後半:実射練習と考査

座学が終わったら、いよいよ実射の時間です。

今回の教習は50メートルの距離。

練習射撃で20発打ってから、本番の考査射撃20発に臨む流れでした。

ライフル銃の射撃教習の合格基準は法律で定められています。

【ライフル射撃教習の合格基準(立射の場合)】

20発中25点以上
※的の中心に近いほど高得点。
外れても中心に入れば加点される方式

…と、こうして記事に書くのは簡単なのですが。

ぶっちゃけ私は実際に銃を手にしてからは冷や汗をかきまくっていました。

教習用のライフルとはいえ、通常の狩猟用ライフルと比べると威力は落ちるとはいえ…それは実弾です。

生まれて初めて本物の銃に実包を込めて撃つという経験に、変な汗が止まらなかったのです。

「もし何かあったら」「万が一暴発したら」など頭の中にありえないイメージが次々と浮かんできて、引き金を引く直前まで緊張で手が細かく震えていました。

練習射撃・本番考査ともに50メートルの的に対して、ほぼすべての弾が的の中に収まり、無事に合格できたものの、精神的な摩耗はかなりのものでした。

本当に体力・精神力を使う+車で長距離の移動が必要になるので、射撃教習前日は英気を養い、当日も余裕を持ったスケジュールを組むことを強くおすすめします。

私の場合:狩猟免許の予備講習が役立った

今回の教習を通じて「これは事前にやっておいてよかった」と強く感じたのが、狩猟免許の予備講習会の経験でした。

予備講習では撃てないように改造した実銃を使って、分解・組み立て・射撃姿勢・銃の受け渡しなどを練習します。

当然実弾は使えませんが、「銃口を人に向けない」「用心鉄の中に指を入れない」「銃を持つ姿勢」といった基本的な感覚はそこで身に付いていました。

射撃教習はその基礎が前提として進んでいくため、「銃を触るのが初めて」という状態で臨むよりも、圧倒的にスムーズに進められます。

狩猟のために銃の所持を検討している方は、順番を意識して狩猟免許の取得の後に射撃教習が来るように予定組みをしてみるのが個人的にはおすすめです!

射撃教習にかかる費用のまとめ

射撃教習の受講にかかる費用は意外とかさみますので、最後にまとめておきます。

【教習受講にかかった費用】

・教習資格認定申請手数料:8,900円
・教習資格認定申請に必要な証明写真:1,000円
・教習資格認定申請に必要な診断書:1,000円
・猟銃用火薬類等譲受許可申請手数料:2,400円
・射撃教習受講料:36,000円
・実包(弾)購入費:1,650円
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合計:50,950円

受講料36,000円は射撃場によって異なりますが、3〜4万円台が相場です。

また弾代は銃の種類や射撃場によって異なります。

射撃教習ひとつとってもこれほどのお金がかかるので、銃の所持許可と狩猟免許を取ると決めたらある程度予算建てしておくことをおすすめします!!

まとめ:射撃教習は体力と精神力(と金銭的余裕)が必須

それでは最後に、射撃教習についてまとめたいと思います。

【射撃教習の流れ・まとめ】

①警察署で教習資格認定を申請(8,900円・有効期限3ヶ月)
②指定射撃場に直接電話して予約を取る
③猟銃用火薬類等譲受許可を申請(2,400円)※弾の種類を事前に確認しておく
④当日:座学(約1時間半)→ 実射練習 → 考査
⑤合格すれば修了証明書を受け取る

普通に生きていれば、本物の銃に実弾を込めて撃つという経験はまずできません。

その第一歩となるのが射撃教習であり、実弾を撃つということが想像以上に体力と精神力を必要とすることが私は今回よくわかりました。

射撃教習を受けるなら…というよりも銃の所持許可を受けるなら、体力・精神力、そして金銭的な余裕が必須であることはぜひ頭に入れておいていただければと思います。

今回の内容が、射撃教習に向けて準備を進めている方の参考に少しでもなれば幸いです。

ライター:遠藤葉月