【体験談】教習資格認定申請に伴う身辺調査とは?事前にやるべきこと・調査内容を解説
さて、私は今年に入ってから狩猟をするために銃の所持許可、そして狩猟免許を取得するためにいろいろと頑張っているのですが、今回もそのシリーズ。
この記事では前回の記事に続き、教習資格認定申請の過程で行われる身辺調査について、実際に体験したことをもとにまとめていきます。
「教習資格認定申請=ただ書類を提出するだけ」
初心者講習の合格からずっとそう思っていたのですが…書類を提出した後に待ち受けていたのが「身辺調査」という名の、なかなか本格的な人物調査でした。
事前に知っておくべきことが結構あるので、これから申請を控えている方はぜひ最後まで読んでみてください!
教習資格認定申請とは?なぜ身辺調査が行われるのか
前回の記事でも触れましたが、猟銃を持つためには「初心者講習合格→教習資格認定申請→射撃教習→所持許可申請」という段階を踏む必要があります。
このうちの「教習資格認定申請」は、「あなたは射撃教習を受ける資格のある人物ですよ」と警察に認定してもらうためのステップです。
射撃教習とはその名の通り、実際に銃を使って射撃をする教習のこと。
車の運転免許に例えれば、初心者講習が座学、射撃教習が路上教習みたいな感じです(笑)
話を戻しますが、教習資格認定申請は、申請という名の響きからなんとなく書類を出せば終わりそうなイメージを持ってしまうのですが…。
銃という危険なものを扱うにあたり単なる書類審査だけで終わるわけではなく、警察は申請者の人物について、周囲への聞き取りを通じて徹底的に確認します。
だからこそ、本当に銃を扱う許可を出しても問題のない人物かどうかを、書類だけでなく人間関係の面からも確認するわけですね。
まずは「調査先申告書」の記入
体験談はここから。
身辺調査は、申請書類のひとつである「調査先とする親族・知人等に関する申告書」に基づいて行われます。
ここにリストアップした人物に警察がランダムで電話をかけて、聞き取りをする仕組みです。
親族メインでの提出は通らない
最初、私は素直に「知っている人を書けばいい」と解釈して、親族を中心にリストアップしました。
そしたらですね。
「もう少し幅を広げてほしい」と言われてしまいました(笑)。
求められていたのは、親族・近隣住民・職場関係・プライベートの友人などの多様な人間関係の属性からまんべんなく選ぶことだったんですよね。
まあそりゃそうですよね、私という人物の親族に見せる顔、そしてそのほかのコミュニティで見せる顔が違ったとしたら親族だけへの聞き取りでは不十分ですもんね…。
私の場合、親族の多くが同じ町内の超近所に住んでいるため「親族=近隣住民」になってしまうという特殊な状況だったのですが、その旨を担当の方に説明したところ、柔軟に対応してもらえました。
近隣住民はひとまずなしとして、その他の交友関係を追記することになったのです。
最終的な顔ぶれと、住所まで必要という現実
最終的に提出した構成はこんな感じです。
・親族 2名
・ボクシング関係者 1名
・仕事関係 1名
・猟友会の知人 1名
・大学時代の恩師 1名
・友人 3名
できれば同じ市内在住の方が理想とのことで、地元に縁が薄い方はこの時点でちょっと大変かもしれません。
しかもよく見てください、全9名です…なかなかの人数ですよね?
書類の表面だけでは収まらず裏面まで書きました(笑)
すでに過去に銃の所持許可を受けた知人の話によると、当時はここまでの人数は求められなかったらしいのですが…全国で銃関連の犯罪が起こるたびにこうした部分が厳しくなるみたいですね。
そして地味に見落としがちなのが、記入項目に電話番号だけでなく「住所」まで必要だということ。
連絡先しか知らない知人も多いですよね。
書類提出から約10日後、いよいよ調査がスタート
書類を提出したからといって、すぐ調査が始まるわけではありませんでした。(私の場合)
最初に電話が行ったのは大学時代の恩師で、提出からざっくり10日ほど経ったころのことでした。
知人たちに聞かれた内容
後から「どんなことを聞かれたの?」とリストアップした人たちに確認したところ、こんな内容だったそうです。
・いつ・どこで知り合ったか
・普段の性格について
・お酒を一緒に飲んだことがあるか、飲んだときどんな風に変化するか
・金銭を含む周囲とのトラブルはないか
・カッとなることがあるか・暴力的な側面はないか
・自害・他害の恐れのある人物ではないか
「この人物は危険ではないか」を、人格・行動・酒癖・人間関係などの多角的な面から確認していく感じですね。
銃を持つにあたってのリスク確認はここまで細かく行われるのです…。
電話は30〜40分!事前のお願いと事後のお礼は必須
一度調査がスタートすると、その後は連日「警察から電話があったよ」という連絡がリストアップした人たちから届くように。
スタートまでは時間がかかるけれど、動き出したらスピーディーな印象でした。
電話がかかってくるのは主に夕方で、1人あたり30〜40分の聞き取りがあったとのこと。
どうしても仕事中で出られないという知人は、その旨を警察にわざわざ伝えてくれて、午前中に折り返してもらったそうです(そんな気遣いまでしてくれる友人に感謝しかない…)。
「電話で話すだけ」と聞くと気楽な感じに思えますが、警察からの電話というだけでびっくりしますよね。
しかも30〜40分もの時間を割いてもらうわけです。
事前のお願いはもちろんですが、終わった後の感謝の連絡は絶対に忘れずに。
周囲への調査だけじゃない…自分自身も取調室で1時間
実は、周囲への電話調査と並行して、自分自身に対する調査も行われています。
教習資格認定申請の書類を提出したタイミングで、警察署の中の取調室で1時間程度の面談がありました。
面談の内容
聞かれた内容はざっとこんな感じです。
・職歴・経歴の詳細確認(提出書類をもとに)
・過去にトラブルを起こしたことがあるか
・離婚歴の有無
・お酒を飲む頻度・種類・量、飲んだらどうなるか
・なぜ銃を持ちたいのか
・収入・資産・貯金の状況
・リストアップした人たちとの関係の詳細
・自宅を長期間空けることはあるか
・最近起こった自分にとって大きなこと
収入や貯金まで聞かれたのは正直「え?」と思いましたが、銃の所持・維持にはそれなりの費用がかかります。
経済的に不安定な人物に銃を持たせることへのリスクを確認していたのだと思います。
「最近起こった大きなこと」という質問は意図がよくわからなかったのですが、私はちょうどペーパードライバー歴10年に別れを告げて車を購入したタイミングだったので、そのことを話しました。
まとめ:身辺調査は周囲の協力があって初めて成り立つ
身辺調査を通じて改めて感じたのは、「このプロセスは自分ひとりでは絶対に完結しない」ということです。
協力してくれる人を集め、個人情報の提出許可を取り、警察の電話に対応してもらい、30〜40分の時間を割いてもらう。
猟銃の所持許可を取るというのは、ある意味で自分の周囲との信頼関係があってこそ成り立つプロセスでもあります。
事前にやるべきこと・確認しておくべきことをまとめると、こんな感じです。
・リストアップは「親族・近隣住民・職場・友人」など属性をまんべんなく(7〜9名程度)
・できれば同じ市内在住の方が理想
・電話番号だけでなく住所も必要になるので事前に確認を
・協力をお願いする際は身辺調査の目的をきちんと説明する
・書類提出後、最初の電話まで10日前後かかる場合がある
・調査終了後は必ず感謝の連絡を
・自分自身も取調室で1時間程度の面談があることを覚えておく
リストアップしながら「こんなにいろんな関係の人たちと繋がっているんだなあ」と改めて感じた、という予想外の収穫もありました。
周囲の協力に感謝しながら進めていくプロセス、なかなか悪くないですよ。
今回の内容が、猟銃所持を目指している方の参考に少しでもなれば幸いです。
ライター:遠藤葉月


