以前の記事で「猟銃等初心者講習会」に(2回目で)合格したことを書きました。

今回はその続きを書きます。

初心者講習の合格、それはゴールではなくてスタートライン…猟銃を実際に手にするまでの道のりは、まだまだ長い(笑)。

今回は猟銃を所持するまでの全体の流れを整理したうえで、初心者講習をクリアした後に待ち受ける「教習資格認定申請」というステップについて、書類を揃える大変さを赤裸々にお伝えします。

まずはざっくり把握!初心者講習から猟銃を持つまでの流れ

※初心者講習の修了証明書

「初心者講習に合格すればあとは銃が買えるんでしょ?」

と思っている方へ。

違います。全然違います(笑)。

実際には、大きく分けて以下のステップを踏む必要があります。

ステップ 内容 申請先
猟銃等初心者講習会 受講・合格 警察(都道府県警)
教習資格認定申請 → 教習資格認定証を取得 住所地の警察署
射撃教習(指定射撃場で実弾を撃つ)→ 教習修了書を取得 指定射撃場
猟銃所持許可申請 → 所持許可証を取得 住所地の警察署
銃の購入・銃砲店で確認を経て登録 銃砲店・都道府県教育委員会

今回の記事で扱うのは②の「教習資格認定申請」の部分です。

銃を持つ前に射撃教習を受けなくてはならないのですが、この射撃教習を受けるために「教習資格認定証」が必要なんです。

書類を揃えて警察署に提出し、審査を経て「教習資格認定証」をもらうステップ。

簡単に言えば「あなたは射撃教習を受ける資格がある人間です」と認めてもらうための手続きです。

教習資格認定申請、必要な書類が多すぎる問題

まず申請に必要な書類一覧を見たとき、「え、こんなに?」と声が出ました。

主な提出書類はこんな感じです。

【教習資格認定申請・主な必要書類】
・教習資格認定申請書(所定様式)
・同居親族書(所定様式)
・経歴書(所定様式)
・医師の診断書
・申請者の写真(縦3cm×横2.4cm)2枚
・住民票の写し
・初心者講習修了証明書(コピー)
・手数料(収入証紙)

本気で銃を持ちたいと思っている人以外はもうここで面倒になることでしょう…。

また、上記は警察のホームページに記載されている必要書類リストなのですが、このほかに「身辺調査に協力してくれる知人・友人の連絡先リスト」も提出することになるのでこれも覚えておいた方が良いと思います。

※実際に記入した申告書

教習資格認定申請書、同居親族書、経歴書は警察のホームページ(北海道の場合はココ)からダウンロード・印刷して自分で記入します。

住民票の写しと初心者講習修了証明書はコンビニの印刷機で対応可能で、手数料の収入証紙は警察署でお金を払って引き換えます。(8,900円かかります…)

診断書の取得が最初の難関

私が最初にぶつかった壁が診断書の取得です。

猟銃所持の申請で必要な医師の診断書には、ただ「健康です」と書いてもらえばいいわけではありません。

精神障害・認知症・アルコール中毒・薬物中毒などに該当しないことを医師が証明する必要があり、様式も指定されています。

出典:北海道警察

正直「どこの病院でももらえるでしょ」と思っていたのですが、これが甘かった。

病院によっては、この種の診断書を断るケースが珍しくないそうです。

銃の所持申請に関わる書類ということで、責任を負いたくないという理由で受付を断る医療機関もあるとのこと。

「どこに行けばいいの?」という状態からのスタートでした。

私の場合は悩みに悩んだ末、ワンチャン…と思いかかりつけ医に電話してみたところ「書けますよ」と言ってもらえて本当にラッキーでした!

なお、知っている病院に断られた場合は警察署に相談すると対応可能な医療機関を教えてもらえることもあるようです。

ちなみに診断書を書ける医師にも条件があります…。

書ける医師の条件
  1. 精神保健指定医
  2. 精神科・心療内科・神経内科などで2年以上の経験を持つ医師
  3. かかりつけ医(診断前に1度でも診療歴あり・同一医師であること)

 

診断書の発行費用は病院によってまちまちで、一般的な相場は3,000〜10,000円程度といわれています。
私がかかりつけ医でお願いしたところ、なんと1,000円で出してもらえました。
これは本当にラッキーとしか言いようがない(笑)。
病院に問い合わせる際は料金も確認しておくことをおすすめします。

写真、また撮りに行くはめになった話

申請者の写真は縦3cm×横2.4cm・2枚の提出が必要です。

実はこのサイズ、初心者講習の申し込みのときにも必要で、そのとき使用したものを使いまわそうとしたんですが……1回目の不合格のせいで既に2枚消費してしまっていたんですよね。

「まあ余ってるでしょ」と思って確認したらまさかの1枚。

違う写真を使うのもどうなんだろう…と悩んだ末、また証明写真機に走る羽目になりました。

初心者講習を一発で受かっていればちょうど2枚余っていたのですが、それは言っても仕方ない(笑)。

>>初心者講習に落ちたときの話はこちら

書類の記入でまさかの苦戦…ここが本当の地獄だった

さてここからが本題になりますが…。

教習資格認定申請は、書類を揃えるまでだけでなく、実際に書類に記入する作業もめちゃくちゃ大変でした。

ここは正直声を大にして言いたい。甘く見ないでください。

住所と職歴は「過去10年分」必要という衝撃

経歴書に記入する内容が想定をはるかに超えていました。

まず住所歴。

過去10年分の住所を全部書かないといけないんです。

なお記載の方法には決まりがあり、住所は「〇丁目〇番〇号」形式で書かないといけません。

私は最初「〇-××」という書き方で訂正を食らったので念のためお伝えしておきます(笑)。

さて話を戻しますが、私は趣味が引越しと言っていいくらい過去10年で引越しを繰り返していて…記憶を絞り出しながらなんとか住所を書いたのですが。

「どこに何年何月から何年何月まで住んでいた」まで書かないといけないんですよ…。

職歴も同様で、ただ勤めた会社を書くだけじゃなく、無職期間もちゃんと記載が必要です。

「〇年〇月〜〇年〇月:無職」まで事細かに書かされます。

職歴が多い方は特に、整理に時間がかかると覚悟しておいてください。

書くことが多すぎて脳が混乱した私は、なんと自分の年齢まで間違えて書いてしまい、警察官に「……大丈夫ですか?」という不安そうな表情で見られました。
そりゃそうだ(笑)。

警察からの確認電話と、面談で聞かれたこと

書類を提出してからも、警察から確認の電話がかかってくることがあります。

私の場合は「この部分の記載を訂正してください」という連絡が何度か来ました。

書き方が細かいので、一発でOKが出ることはほぼないと思っておいた方がいいかもしれません。

※警察に提出後信じられないほど訂正が必要だった書類たち

私はこの期間にすでに一般人ではありえない回数、警察に足を運んでいます(笑)

書類を提出したら、次は面談があります。

小一時間、警察の方にいろいろと聞かれます。

【面談で聞かれた内容(一例)】
・銃を持ちたい理由とその詳細
・過去にトラブル(法的・人間関係)を起こしたことがあるか
・家族構成・家族関係について
・仕事内容・職場環境について
・経済状況・借金の有無など
・最近印象に残ったこと

銃を持ちたい理由はもちろん聞かれるのですが、それだけじゃなく家族関係や金銭関係まで踏み込んできます。

「え、そんなことまで?」という内容もありますが、これは銃の所持が社会的にどれだけ慎重に扱われているかの裏返しでもあるんですよね。

私は「最近印象に残ったこと」という質問に対して、「10年ぶりに車の運転を再開した」と答えました。

狩猟に行くために免許を活かそうと思って、ということも正直に話したのですが、担当の方に「なるほど、一貫してますね」と言っていただけてちょっとほっとしました(笑)。

なお、面談とは別に、書類の審査が通ったら続けて身辺調査が行われます。

これがどういう内容なのかはまた次の記事で詳しくまとめますね。

まとめ:猟銃への道は書類との戦いでもある

初心者講習の合格証を手にした段階では、まだ猟銃を持てるようになるまでのほんの入口です。

教習資格認定申請だけでも、診断書の取得・写真の準備・膨大な書類記入・面談と、思った以上にやることが多い。

お金もそれなりにかかります。

診断書は病院によって対応可否と金額がかなり違うので、まずはかかりつけ医に相談してみることをおすすめします!

断られたら警察署に相談するというルートも覚えておいてください。

次回は身辺調査について書く予定です。

今回の内容が、猟銃取得を目指している方の参考に少しでもなれば幸いです。

ライター:遠藤葉月

▶ 前編はこちら:猟銃等初心者講習会を受けてきた!雰囲気や試験の難易度は?【実体験レポ】