香川県坂出市の八十場(やそば)という地域に、江戸時代から続くところてんの茶屋があります。今回訪れたのは、創業二百余年の老舗「八十場名物 ところてん 清水屋」です。

ところてんといえば、酢醤油でさっぱりといただくイメージが強いかもしれません。しかし、こちらでは黒みつやきなこを使った甘い味わいや、あんみつ風の一品まで、さまざまな食べ方を楽しめます。

この記事では、清水屋の歴史やこだわりに加え、しあわせあんみつ、葛餅風ところてん(きなこと黒みつ味)、讃岐ぶっかけところてんを実際に食べた感想をご紹介します。ぜひ、訪問前の参考にしてください。

八十場名物 ところてん 清水屋商店について

清水屋があるのは、四国霊場第79番札所・天皇寺の近くです。創業は江戸時代の明和元年にさかのぼり、以来ところてん茶屋として地域に親しまれてきました。

「八十八の清水」と呼ばれる霊水の伝説

店の名物である八十場という地名には、古い伝説が関わっています。今からおよそ1900年前、景行天皇の時代に「悪魚退治」の伝説が伝わっています。

毒に当たった日本武尊と八十八名の兵士が、神童の捧げた水で蘇生したとされ、この湧泉が「八十八(やそば)の清水」と呼ばれるようになったそうです。

この霊水と、すぐ近くまで迫る瀬戸内海の恵みが重なり、自然とところてん造りが始まったといいます。

街道沿いで四国八十八ヶ所の霊場にも近く、旅人や遍路の休憩所、夏の避暑地としても親しまれてきた場所です。

 素材と製法へのこだわり

清水屋のところてんは、天草(テングサ)から造られています。原料には国産の天草を100%使用し、春に摘まれた一番草にこだわっています。最近は寒天で手軽に作る方法も広まっていますが、天草から造るところてんは、粘りとコシがあり、ほのかな磯の香りが楽しめるのが特徴です。

製造は機械に頼らず、創業時から変わらない手法で職人が一つひとつ仕上げているとのことです。季節によって営業時間や休業日が変わるため、訪問前に公式サイトやSNSで最新情報を確認しておくと安心です。

八十場名物 ところてん 清水屋でところてんを実食

今回は土曜日の朝に訪れました。清水屋は朝9時から営業しているため、朝の時間帯に立ち寄りやすいのが魅力です。実際に訪れた時間帯は空いており、混雑を気にせず、ゆったりとお店の雰囲気を味わえました。観光前の朝活にもぴったりだと感じます。

しあわせあんみつ

最初にいただいたのは「しあわせあんみつ」です。ところてんを主役にしたあんみつで、見た目にも華やかな一品でした。香川県名物のおいりもカラフルにトッピングされているのも特徴です。

ところてんのつるりとした喉ごしに、甘いあんみつの具材がよく合います。一般的なあんみつに比べ、後味が軽やかなのも印象的でした。甘いものが好きな方はもちろん、ところてんを初めて食べる方にも挑戦しやすい一品です。

葛餅風ところてん(きなこと黒みつ味)

続いていただいたのは、葛餅風ところてんのきなこと黒みつ味です。

きなこの香ばしさと黒みつのやさしい甘さが、ところてんの清涼感を引き立てていました。ところてんの食感は、まるで葛餅のようにやわらかくなめらかです。

甘さは控えめで、デザート感覚でも、おやつ感覚でもおいしくいただけます。

讃岐ぶっかけところてん

最後にいただいたのは、香川ならではの「讃岐ぶっかけところてん」です。

うどん県として知られる香川らしく、ぶっかけうどんのような感覚で味わえるところてんでした。だしの風味がほんのり感じられる、食べやすい味付けで、甘い味を続けたあとのお口直しにもなります。

ところてんを主食のように楽しめるユニークな一品で、香川旅行の思い出づくりにもおすすめです。

全体の感想

今回3品を食べ比べて感じたのは、どれもとても食べやすい味付けだということです。ところてんは酸味が苦手な方には少しハードルが高い印象がありますが、清水屋では甘い味やだし風味など、幅広い味付けを選べます。

Q&A

駐車場はありますか?

はい、あります。駐車場は用意されており、車で訪れる方も安心です。ただし、夏の観光シーズンや休日は混み合うことも考えられます。朝の早い時間帯であれば、比較的余裕をもって停められるでしょう。

お支払い方法

現金のほか、PayPayが使えます。クレジットカードは利用できないため、注意しましょう。

お土産は販売していますか?

はい、販売しています。お店の向かいにある店舗でお土産を購入できます。旅行のお土産や贈り物を探している方にもおすすめです。清水屋は贈り物にも選ばれているところてん専門店のため、ぜひご利用くださいね!

まとめ

今回は、創業二百余年の老舗「八十場名物 ところてん 清水屋」を紹介しました。

江戸時代から続く、八十八の清水の伝説ゆかりのところてん茶屋は、国産天草を使い、昔ながらの製法で造られいます。どのところてんも食べやすい味付けで、初めての方にも楽しみやすいです。

お店の向かいの店舗でお土産も購入でき、旅行の贈り物にも最適。香川を訪れた際は、歴史ある茶屋の雰囲気とともに、つるりとしたところてんを味わってみてはいかがでしょうか。

【ライター】正岡れい