「免許は持ってるけど、運転はしない。」
「ペーパードライバーです。」

こんなセリフ、一度は聞いたことがありませんか?

あるいは、自分自身がそうだという方も、実は結構いるんじゃないかと思います。

実は私が完全にそうなんです。

免許を取ってからかれこれ10年以上、運転歴はほぼゼロ。今や免許証は身分証明書としてのみ機能しているという、なかなか堂々たるペーパードライバー。

「せっかく免許取ったのにもったいない!」と言われることもあるんですが、これには理由があるんですよ。

今回は、私がどうしてペーパードライバーになったのか、その経緯と理由を実体験をもとにご紹介します。

そもそも免許を取るまでが波乱万丈だった

ペーパードライバーになった理由を語る前に、まず免許取得の経緯からお話しさせてください。

実はここからすでに、私がペーパードライバーになるであろう未来は見えていました。

ノリで入校→補講地獄→退学

私が免許を取ろうと思ったきっかけは「妹が免許を取りたい」と言い出したことです。

「じゃあ私も一緒に!」というノリで入校を決めたのですが、このとき何を思ったのかマニュアルで申し込みました(笑)。

入校したのは札幌の自動車学校。

つまずいたのが坂道発進です。

マニュアル車の坂道発進がどうしてもうまくできない。

補講が付いて、また付いて、また付いて…。

なお、補講は1回約5000円かかるため、30万円の入学金を支払ったにもかかわらずさらにかさむ出費…。

ついに見かねた教官から、

「今からでも悪いことは言わないから、オートマ限定に変更した方が良いですよ。」

と言われる始末。

アドバイスを素直に受け入れてオートマに変更したのですが、今度は別の問題が発生しました。

補講を重ねているうちに教習期限内に仮免許の取得までしか辿り着けず、退学になってしまったんです。

シカが歩く自動車学校へ再入校、それでも卒業検定に2回落ちた

退学後は仕方なく、新たに入学金を払って別の自動車学校へ再入校しました。

今度はどんな場所かというと、教習所内をシカが普通に歩いているような、超ド田舎の自動車学校でした(笑)。

当時の写真が少しだけ残っていたので載せます。

▲鹿も走っていた教習所の練習コース

▲私しか免許講習を受ける人がいなかった教室

自然豊かで静かな環境のおかげか、なんとか卒業まで辿り着くことはできたのですが、卒業検定の技能試験、2回落ちました。

正直この時点で「私って運転に向いていないんだな」とうっすら気づいていました。
でもせっかくここまで来たし、と半ば意地で取得した免許です。

私がペーパードライバーになった理由

ここからがこの記事の本題です。

免許を取ったにもかかわらず、私はなぜ10年以上一度も運転しないペーパードライバーになってしまったのか。

大きく3つの理由があると思っていますので、それぞれご紹介します。

理由①田舎の学校で習ったせいで「人がいる道路」が怖すぎた

私は路上の運転をシカが歩く田舎の学校で練習していたので、歩行者や自転車が近くを通ることにまったく慣れていませんでした。

そんな状態で「じゃあ札幌の街中を運転してみよう」となるわけもなく…。

怖すぎて無理。

そもそも家族も私の運転技術をまったく信頼していなかったので(当然です)、車を貸してもらえる雰囲気もなく。

かといってレンタカーを借りる勇気もない。

練習したくても練習できないという詰み状態にあっという間に陥りました。

理由②習っていないことへの恐怖が積み重なった

運転技術だけでなく、知識面での不安も大きかったです。

「自動車学校では教えてもらえないこと」って思った以上にたくさんあるんですよね…。

車を日常的に使うためには必要なことがたくさんあるのに、教習所ではこのあたりは一切習いませんよね?

・ガソリンスタンドの使い方が分からない
・コインパーキングの精算が分からない
・高速道路の料金所で何をするのか分からない

などなど…。

こういった「わからないから不安、できなかったらどうしよう」という負の感情が積み重なって、運転に対するハードルがどんどん上がっていきました。

理由③生活に困らない環境にいた

おそらくこれが一番の根本原因です。

車がなくても、そこまで困らなかった(笑)

札幌市内の移動であれば、地下鉄やバスといった公共交通機関が充実しています。

日常の買い物も、通勤も、ほぼ問題なくこなせてしまうので、「運転しなきゃ」という切実な動機が生まれないんですよね。

私の場合飲みに行くのも好きということもあり、車で街中に出ることもありませんでした。

1年運転しないと、もう色々と忘れます。

アクセルとブレーキがどっちだったかすらも分からなくなります。

そうなってくると「運転したくない」というより、「世のため人のために、私は運転しない方が良い」という判断になってくるわけです。

あと札幌なので、冬の雪道もあります。

夏でさえ怖いのに雪道なんて論外すぎます。

困ったのは、趣味で釣りをするようになってから。

釣りって車がないとなかなか行けない場所が多いんですよね。

「あ〜、運転できたらな〜」と思う瞬間が増えてきたものの、今さら…という気持ちもあり…これが現在進行形の葛藤です。

まとめ:ペーパードライバーになる理由は多様!!

私がペーパードライバーになった理由を整理すると、以下の通りです。

・取得までの苦労で「自分は運転に向いていない」という意識ができてしまった
・練習できる環境がなく、最初の一歩が踏み出せなかった
・習っていないことへの恐怖心が積み重なった
・車がなくても生活できる環境にいた
・1年以上のブランクで、もはや「運転しない方が社会のため」という判断になった

個人的には、「車がなくても生活に困らない環境に住んでいるかどうか」が、ペーパードライバーになるかどうかの分岐点として一番大きいんじゃないかと思っています。

都市部に住んでいると、本当に必要性を感じる機会が少ないんですよね。

そこに「自信のなさ」が加わると、もう運転しないで生きていこうと考え始めます。

おそらく同じ経験をされている方もいるんじゃないでしょうか?

私の免許証は今日も元気に、身分証明書として財布の中で活躍しています(当然ゴールド)。

今回の内容がペーパードライバーの実態を知る参考に、少しでもなれば幸いです。

ライター:遠藤葉月