図解やインフォグラフィックを作っていると、「情報は合っているはずなのに、なぜか伝わりにくい」

「自分では直したつもりでも、どこか野暮ったい」と感じて手が止まる瞬間があります。

デザインの良し悪しを感覚ではなく、言葉で説明できない状態は、多くの資料作成担当者やコンテンツ制作者が抱える悩みです。

そんなときに役立つのが、Banana Xが公開している「インフォグラフィック評価×プロンプト集サイト」です。

このサイトは、図解を“作るためのプロンプト”“改善するための評価観点”を同時に提供してくれる、少し珍しい立ち位置のプロジェクトです。

本記事では、このサイトが何者で、何ができて、どう使うと効果が出るのかを、初めての人にも分かるように整理します。

Nano Banana(Banana X)のプロンプト集サイトとは

図解・インフォグラフィック制作と「評価」をつなぐためのサイト

このプロンプト集サイトは、単にAIで図解を生成するための文例集ではありません。

大きな特徴は、完成したアウトプットをどう評価し、どこを改善すべきかを考えるための補助として設計されている点です。

図解制作では、「作る工程」よりも「直す工程」のほうが時間がかかることが少なくありません。

どこが悪いか分からないまま微調整を繰り返す状態から抜け出すための“視点”を与えてくれるのが、このサイトの役割です。

プロンプトと分析観点がワンセットで収録

各スタイルカードには、生成用の GENERATION PROMPT と、評価・改善用の DESIGN ANALYSIS がセットで掲載されています。

GENERATION PROMPT:「この条件で作ると、こういう図解が出やすい」というプロンプト例が記されている
DESIGN ANALYSIS:「情報設計」「視線誘導」「配色」「余白」など、出来栄えを見るための観点が言語化されている

これにより、なぜ良いのか/なぜ改善が必要なのかを説明できるようになり、再現性のある修正が可能になります。

個人開発ならではの実験的な位置づけ

このサイトは、商用SaaSではなく個人開発のプロジェクトとして公開されています。

そのため、完璧な正解集というよりは、「試行錯誤の途中経過を共有する場」に近い性格です。

逆に言えば、固定化されたルールに縛られず、図解表現を学ぶための柔軟な教材として使える点が魅力だといえます。

このサイトでできること(機能一覧)

並び替え機能で学習効率を高められる

掲載されているスタイルカードは、複数の並び替え方法に対応しています。

AI類似度グルーピングでは、構成や雰囲気が近い図解がまとまり、表現の違いを比較しやすくなります。

ID順は元の登録順を確認したいときに便利で、スコア順良い例を効率よく見つけたいときに向いています。

目的に応じて切り替えるだけで、学び方が変わります。

TOTAL SCOREで「良い入口」を見つけられる

各カードには TOTAL SCORE(50点満点) が表示されています。

この数値は絶対的な評価ではありませんが、初見で迷ったときの指標として有効です。

まずは高スコアのカードを眺め、次に中位のカードと比較することで、「どの要素が評価に影響しているのか」が浮かび上がってきます。

COPY・SHARE・お気に入りで運用しやすい

GENERATION PROMPTワンクリックでコピーでき、URL共有やお気に入り登録も可能です。

よく使う型をストックしておけば、毎回ゼロから考える必要がなくなり、制作フローを安定させられます。

個人利用だけでなく、チーム内での共通言語づくりにも向いています。

どんな場面で役立つか(用途例)

提案資料の仕上げで「見た目の説得力」を上げたいとき(営業・企画)

提案の骨子は固まっているのに、スライドが単調で「刺さりが弱い」と感じる場面で役立ちます。

スコアの高い作例を先に見て、見出しの強弱や情報の置き方を真似すると、短時間でも“整って見える”方向に寄せられます。

DESIGN ANALYSISを使えば、どこを直せば説得力が上がるかを観点で確認できるため、仕上げの迷いが減ります。

役員・上長レビュー前に「どこを直すべきか」を言語化したいとき(管理部門・PM)

レビューで「見にくい」「分かりづらい」と言われても、どこから手を付けるべきか分からないことがあります。

そんなときは、DESIGN ANALYSISをチェックリストとして当てると、情報の優先順位、余白、視線誘導などの改善点を言葉にしやすいです。

修正の理由を説明できるようになるので、手戻りも抑えやすくなります。

KPI報告や週次レポートを「毎週回せる型」にしたいとき(マーケ・CS・経営企画)

定例資料は、内容が同じでも見せ方がブレると読み手の負担が増えます。

カードをお気に入りに貯めて「この形式で統一する」を決めておくと、レポート作りが型化し、毎週の作業が軽くなります。

数値の強調、比較の見せ方、注釈の置き方などを作例から吸収できるのも実務向きです。

広報・採用・SNSで“説明が伝わる図解”を量産したいとき(広報・人事)

採用向けの制度説明やイベント告知など、情報を短く伝える図解が必要な場面に合います。

高スコア例→プロンプト置換→分析観点で微修正、の流れを固定すると、品質を落とさずに本数を増やしやすくなります。

デザインの「良し悪し」を感覚ではなく観点で確認できるため、属人化も起きにくいです。

使うときの注意点(運用・著作権・再現性)

プロンプトの“丸ごとコピペ”は、目的ズレの原因になります

このサイトのプロンプトは便利ですが、そのまま貼るだけだと「それっぽいのに使いにくい」出力になりがちです。

特に、目的(何を伝えるか)/媒体(スライド・SNS・Web)/比率(16:9など)/制約(文字量・色・禁止表現)が違うと、見た目が整っても伝わり方がズレます。

使う前に前提条件を埋め込み、何を優先する図解かをはっきりさせましょう。

社内・商用利用は“取り扱いルールの未整備”がリスクになります

個人開発プロジェクトであることを踏まえ、業務利用では「参考にするだけ」なのか「成果物に含める」のかを先に決めておく必要があります。

あわせて、社内共有の範囲、引用や出典表記の要否、第三者素材(ロゴ・画像・統計データ)の取り扱いも整理しておくと、後から確認が発生しにくくなります。

TOTAL SCOREは“正解”ではなく、改善の目安として見るのが安全です

TOTAL SCOREは便利ですが、点数が高い=自分の用途に最適、とは限りません。

図解は目的次第で最適解が変わるため、スコアは「良い例を見つける入口」や「改善箇所の当たりをつける目安」として扱うのが現実的です。

最終判断は、伝えたい内容と読者に照らして行いましょう。

まとめ:まず試すならここから

最初はスコア高い順で良い例を見る → プロンプトを自分用に置換 → DESIGN ANALYSISで見直すという流れがおすすめです。

この一連をルーティン化すれば、図解制作は感覚頼りではなく、改善の積み重ねになります。

図解・インフォグラフィック・資料を作るが、改善ポイントを言語化できずに手が止まりがちな人にとって、このプロンプト集サイトは、制作の思考整理を助けてくれる心強い相棒になるはずです。