Geminiをビジネスで使う方法|資料作成・分析・調査
日々の業務で「資料がまとまらない」「分析の着眼点が出ない」「調査に時間が溶ける」と感じる場面は少なくありません。
Geminiは、ゼロから答えを出す道具というより、たたき台作成・要点抽出・比較整理を高速化して、人の判断に使う時間を増やす相棒です。
Google Workspace上でもGmail/Docs/Sheets/Slides/Drive/Chat/Meetなどの流れの中で使えるため、仕事の導線に乗せやすい点も強みです。
Geminiは「資料作成・分析・調査」の時短に効きます
短縮できる業務の目安は「下書き・要約・比較・論点整理」です
体感の差が出やすいのは、正解が1つではない“前処理”です。
たとえば目安として、下記のように数十分単位→数分〜十数分に圧縮しやすいです(あくまで一例です)。
・下書き:白紙から20〜40分 → 5〜15分(骨子+初稿まで)
・要約:30分読む → 5〜10分(要点→論点→次アクション)
・比較:情報収集+表作成で60分 → 15〜30分(比較軸づくりを含む)
・論点整理:会話メモから45分 → 10〜20分(論点/決定/ToDoの抽出)
あらかじめ「用途(何に使うか)」と「出力形式(見出し、表、箇条書き)」を決めるほど、短縮効果が安定します。
まず試すべき使い方は、最小構成の3ステップです
- 目的と前提を1行で固定します(誰に、何を決めてもらう資料か)。
- 素材を渡して、たたき台を作らせます(見出し案、要点、比較表など)。
- 人が整える・検証する(数字、固有名詞、社内ルール、言い回し)。
この3ステップにすると、「Geminiは速いが雑になりがち」という弱点を、運用で相殺できます。
失敗する使い方は「丸投げ・検証なし・機密投入」です
- 丸投げ:目的が曖昧だと、もっともらしい文章で迷子になりやすいです。
- 検証なし:一次情報や最新仕様が必要な箇所は、必ず根拠を確認します。
- 機密投入:社外秘の扱いはルールを先に決めるべきです。
なお、Google Workspaceの生成AI機能では、プロンプト等が顧客データとして扱われ、顧客の許可なく学習に使わない旨の説明がありますが、最終的な判断は社内規程と契約条件に合わせてください。
【資料作成】企画〜スライド原稿まで速くする使い方
企画の骨子は「目的・読者・メッセージ」を先に決めます
資料作成が遅くなる原因は、文章力よりも「何を決めたいか」が揺れることです。
最初にGeminiへ、目的と読者像、伝えるべきメッセージを渡して骨子を固定します。
骨子が固まると、後工程(章立て、図解、言い回し調整)が一気に進みます。
章立て→下書き→整形は「結論先出し、1枚1メッセージ」で回します
スライドは情報量を増やすほど伝わりにくくなります。
Geminiには、章立てを作らせたあと、各章を「結論→根拠→次アクション」の順で短く書かせ、最後に「1枚1メッセージ」になるよう削らせると整いやすいです。
Google Workspace上ではDocsやSlidesなど作業ツールの流れの中で支援が入るため、転記の手間も減らせます。
議事録・メモから資料化は「論点/決定事項/ToDo」を抜きます
会議メモをそのまま貼り、欲しい出力を固定すると、要点がブレにくいです。
そのまま使えるプロンプト例(資料作成)
① 議事録・メモを“整理”する用
あなたは事業企画の編集者です。以下のメモから
1) 論点 2) 決定事項 3) 未決事項 4) ToDo(担当/期限の空欄可)
を箇条書きで抽出してください。推測は「推測」と明記してください。
② 企画の“構成(骨子)”を作る用
目的:役員承認を取る
読者:役員(5分で判断)
制約:A4 1枚相当、結論先出し
出力:見出し→要点3つ→根拠→リスク→意思決定したいこと
このテーマで構成案を作ってください:(テーマを記入)
③ スライド原稿に“整形”する用
以下の構成案を「1枚1メッセージ」になるようスライド原稿に整形してください。
各スライドは【タイトル(14字以内)】【結論1行】【箇条書き3点】で出力してください。
【分析・調査】要点抽出からリサーチ設計まで、型で回します
要約・分析は「KPI→変化点→要因候補→次の検証」の順が速いです
Geminiに数値やレポートを渡すときは、最初から結論を求めるより、変化点の抽出を先にさせると精度が上がります。
分析は「事実(何が起きたか)」と「推測(なぜ起きたか)」に分け、推測は検証前提で扱うと安全です。
また調査では、いきなり検索に入るより「調べたいことの分解→論点リスト→当たりをつける」の順に設計しておくと、寄り道が減ります。
最後に、数字・固有名詞・社内ルールだけ人がチェックする運用にすると、スピードと品質が両立しやすいです。
そのまま使えるプロンプト例(分析):
① 要点抽出(KPI→変化点→要因候補)
以下の週次レポート(文章/数値)から、
1) 重要KPI(最大5つ)
2) 前週比/前年差で大きい変化点(増減の大きい順)
3) 要因候補(最大3つ、断定禁止)
4) 次に確認すべき追加データ(指標名まで具体)を出してください。
※「事実」と「推測」を必ず分けてください。
② セグメント別示唆(伸びた/落ちた層→仮説→検証)
以下はセグメント別の数値です。(貼り付け)
やってほしいこと:
1) 伸びたセグメント/落ちたセグメントを特定
2) それぞれ理由仮説を2つずつ(断定禁止)
3) 仮説ごとに検証方法(見る指標・切り口)を提案
出力は表形式(セグメント|事実|仮説|検証)でお願いします。
③ 調査設計(論点分解→調べる順序)
調査テーマ:( )
目的:(意思決定内容)
制約:(時間/文字数)
出力:論点リスト→調べる順序→不足情報→次アクション
前提不足があれば質問を最大3つ返してください。
④ 提出前の整合チェック(数字・表現・ルール)
以下の文章/数値サマリについて、
1) 単位・期間・集計範囲が曖昧/不足している箇所
2) 取り違えが起きやすい箇所(例:前年差/前週比、構成比、平均/合計、税抜/税込)
3) 追記すべき前提(定義・除外条件・母数・丸め方など)
4) 社内ルール上、注意が必要な表現
出力形式:
指摘(何が問題か)
影響(どんな誤解が起きるか)
修正案(具体的な書き換え例)
※根拠が不足している場合は「要確認」と明記してください。
まとめ
Geminiは、ビジネスの答えを代わりに出すというより、資料作成・分析・調査の“前処理”を高速化して、判断と合意形成に時間を回すための道具です。
最小構成は「目的固定→たたき台→人が検証・整形」で、失敗パターンは「丸投げ・検証なし・機密投入」です。
まずは、議事録の構造化や比較表の枠づくりなど、効果が出やすいところから型で試すのがおすすめです。


