SNS用のサムネや記事内ビジュアルを作るとき、「絵画風」と入れるだけではタッチが揃わず、写真っぽさやCGっぽさが混ざって困ることがあります。

そこで本記事では、画材(マテリアル)技法(描き方)を分けて言語化し、コピペで使える形に整理します。

水彩のにじみ、油彩の厚塗り、色鉛筆の紙目など、アナログらしさを“指定できる言葉”に落とし込む設計です。

目次

基本テンプレ|技法と画材を分けると再現性が上がります

最小テンプレ|まずは「画材×支持体×技法」だけ固定します

要素を詰めすぎると破綻しやすいので、最初は骨格だけ決めるのが安全です。

〔主題〕。〔画材〕。〔支持体(紙/キャンバス等)〕。〔技法〕。〔光〕。〔色調〕。〔タッチ(線/筆致)〕。

安定テンプレ|線・塗り・質感の“三点セット”でブレを止めます

「画材っぽさ」が弱いときは、線と塗りと質感を一段だけ具体化すると戻りやすいです。

〔主題〕のイラスト。〔画材〕。支持体は〔水彩紙/キャンバス/画用紙〕。
線:〔太さ/強弱/途切れ〕。塗り:〔透明/不透明/重ね順〕。質感:〔紙目/顔料粒子/絵の具厚〕。〔光〕〔色調〕〔背景の簡略度〕を指定。

共通追記|絵画らしさを底上げする「質感ブースト」

写真っぽく寄るときは、プロンプト末尾にこの一文を足す運用にすると楽です。

紙の繊維やキャンバス地の質感、顔料の粒子、絵の具の厚み、手描きの揺らぎ。

ネガティブ(混入防止)|毎回末尾に貼る固定パーツ

文字、タイポグラフィ、透かし、ロゴ、写真、フォトリアル、CG、3D、アニメ塗り、過度なシャープ、レンズボケ

連作テンプレ|SNS特集向けに“固定条件”を先頭に置きます

〔比率〕〔余白〕〔色域(3〜5色)〕〔線の強さ〕〔質感ノイズ弱〕を統一。背景はシンプル。

画材別プロンプト集|水彩・油彩・アクリル・色鉛筆・インク

※下の各プロンプトに、必要なら末尾へ「共通追記(質感ブースト)」+「ネガティブ」を付けて完成形にしてください。

水彩|にじみ・透明感・紙目

〔主題:雨上がりの街角〕。透明水彩。水彩紙(細目〜中目)。ウェットオンウェット、輪郭は柔らかく溶ける。にじみ、バックラン少し。淡いグラデーション、明るい限定パレット。

油彩|厚塗り・筆跡・グレージング

〔主題:室内の静物(果物と陶器)〕。油彩。キャンバス。インパスト(厚塗り)と刷毛跡。暗部は薄いグレージングで深み。明暗対比は穏やか、落ち着いた色調。

アクリル|マット・フラット・速乾の“面”

〔主題:夕暮れの建物の影〕。アクリル絵具。キャンバス。マットで不透明、フラットな色面。平刷毛のわずかな筆跡。輪郭はやや明瞭、ポスター感は控えめ。

色鉛筆・鉛筆|紙目・線の重なり・粉っぽさ

〔主題:本と植物のある机〕。色鉛筆。画用紙の紙目。薄塗りを重ねて発色、クロスハッチングで陰影。芯の粉っぽさ、消しゴムでハイライト。柔らかな自然光。

インク・ペン|線画・にじみ・かすれ

〔主題:路地のカフェの入口〕。インク線画。上質紙。ミリペンの精密線+つけペンの強弱。インクだまり少し、かすれ少し。影はハッチングで表現。彩色はなし(モノクロ)。

技法別プロンプト集|にじみ・かすれ・点描・厚塗りを言語化します

にじみ(境界が溶ける)|水分量まで書きます

〔主題:花瓶の花〕。水彩のにじみを強調。輪郭は溶け、境界は柔らかい。水分量多めの滲み、紙の吸い込み。淡い色の重なり、余白を活かす。

ドライブラシ(かすれ)|紙目が覗く“擦れ”を作ります

〔主題:古い木の扉〕。ドライブラシ表現。乾いた刷毛でかすれ、紙目が見える。ほぼ無水。塗り残しと擦れで質感。色数は少なく、くすみトーン。

点描(粒子)|点の密度と混色の仕組みを指定します

〔主題:木漏れ日の公園〕。点描。小さな点の密度で陰影、混色は視覚混合。輪郭は点でほどける。明るい限定パレット、空気感。

グレージング(薄層の重ね)|“層”を言葉で作ります

〔主題:夜の窓辺の人物〕。薄い透明層を重ねるグレージング。下地の色が透け、深みが出る。暗部は濁らせず、光は柔らかい。油彩またはテンペラ風。

スクラッチ(削り)|引っかき・削り出しを追加します

〔主題:荒れた海の波〕。厚塗りの上からスクラッチで線を削り出す。波頭の白を引っかいて表現。勢いのある筆致、絵の具の盛り上がり。

崩れたときの修正プロンプト集|写真っぽい・CGっぽい・画材が薄い

写真っぽい|レンズの気配を消して“手”に戻します

写真表現を避ける。レンズボケや過度なシャープさを排除。輪郭を少し崩し、筆跡や紙目、顔料粒子を強調。手描きの揺らぎ。

CGっぽい|均一さを壊して“ムラ”を入れます

3Dレンダ風の滑らかさを排除。均一グラデを避け、下地のムラ、刷毛跡、重ね塗りの段差、マットな絵具感。

画材が薄い|支持体+粒子+工程を足します

支持体(紙の繊維/キャンバス地)を明記。顔料粒子、にじみ、厚塗りなど工程を追加。色数は3〜5色に限定。

情報過多|主題を1つに絞り、背景を単純化します

要素数を減らし主題は1つ。背景は単純化。余白を確保。限定パレット(3〜5色)。ディテールは主題に集中。

まとめ

画材別イラストを安定して作るには、「絵画風」とまとめて言うよりも、画材(何で描くか)技法(どう描くか)を分けて指定するほうが再現性が上がります

普段は画材別テンプレを辞書のように使い、写真っぽくなったときだけ「質感ブースト」を追記する運用が現場向きです。

連作では比率・余白・色域を固定し、タッチの統一感を先に作ってから主題を差し替えると、シリーズ全体の完成度が揃いやすくなります。