Z世代とは?年齢の定義を確認しよう

近年、マーケティングや採用の現場で頻繁に耳にする「Z世代」という言葉。しかし、正確に何歳から何歳までを指すのか、曖昧なまま使っている方も少なくないでしょう。

Z世代とは、一般的に1990年代中盤から2010年代前半に生まれた世代を指します。諸説ありますが、アメリカのシンクタンクであるピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)は「1997年から2012年生まれ」をZ世代と定義しています。これを2025年時点の年齢に置き換えると、おおよそ13歳から28歳の層に相当します。

世代の区切りは研究機関や国によって若干異なるため、「明確にここまで」と断言しにくい側面もあります。ただ、ビジネスや社会的な文脈では、おおむね1997年〜2012年生まれという定義が広く使われているため、本記事でもこの範囲を基準として解説します。

各世代との違いを整理する

Z世代をより深く理解するためには、前後の世代との比較が役立ちます。

まず、Z世代のひとつ前にあたるのが「ミレニアル世代(Y世代)」です。一般的に1981年から1996年生まれとされており、インターネットが普及し始めた時代に青春期を過ごしました。パソコンやケータイ電話の登場を体験しながら成長した世代とも言えます。

一方、Z世代のひとつ後にあたるのが「α(アルファ)世代」で、2013年以降に生まれた子どもたちを指します。生まれたときからスマートフォンやタブレットが当たり前に存在していた、まさに「デジタルネイティブの次の世代」です。

こうした前後の世代と比較することで、Z世代が持つ独自の特性が浮かび上がってきます。

Z世代の主な特徴

 デジタルネイティブであること

Z世代の最大の特徴は、生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にある環境で育ってきた点です。情報収集はスマートフォンが中心で、SNSを通じて日常的にコミュニケーションを取ります。

特にYouTubeやTikTok、Instagramといった動画・画像中心のプラットフォームを使いこなすのが得意で、テキストよりもビジュアルで情報を消費する傾向が見られます。また、複数のSNSを目的別に使い分けるマルチプラットフォーム的な行動様式も、この世代ならではの特徴と言えるでしょう。

 多様性や社会問題への関心が高い

Z世代は、ジェンダー、環境問題、人種差別など、社会的な課題に対して非常に敏感な世代でもあります。SNSを通じてさまざまな意見や価値観に触れる機会が多いため、多様性(ダイバーシティ)への理解が深い傾向があります。

購買行動においても、企業の社会的責任(CSR)や環境への取り組みを重視する場面が増えており、「何を買うか」だけでなく「誰から買うか」を意識する消費者層とも言われています。

リアルとオンラインの境界線が薄い

ミレニアル世代がインターネットを「もうひとつの世界」として意識的に使い始めたとすれば、Z世代にとってオンラインとオフラインの区別はほとんど存在しません。友人との交流も、ショッピングも、情報収集も、すべてがシームレスにデジタルとリアルをまたいで行われます。

この感覚はビジネスにも影響を与えており、「OMO(Online Merges with Offline)」という概念の広がりと密接に関係しています。

安定志向と現実主義的な側面も

バブル崩壊後の日本経済の停滞や、リーマンショック、コロナ禍など、社会的な不安定さの中で育ってきたZ世代は、精神的な安定や将来の安心を重視する傾向も持っています。仕事に対しても、やりがいや自己成長を求めながらも、過度なリスクを嫌い、ワークライフバランスを大切にしたいという声が多く聞かれます。

「出世よりも自分らしい生き方」「会社への忠誠心よりも自分のキャリア」を優先する傾向は、上の世代から見るとドライに映ることもありますが、Z世代なりの現実的な判断と言えるでしょう。

 マーケティング・採用でZ世代を意識すべき理由

Z世代は現在、消費市場でも労働市場でも存在感を急速に高めています。日本においても、Z世代が新入社員として職場に加わり始めており、採用戦略や組織マネジメントを見直す企業が増えています。

マーケティングの観点では、Z世代への訴求において「本物らしさ(オーセンティシティ)」が重要とされています。過度に作り込まれた広告よりも、ありのままの情報やユーザーが発信するリアルな声(UGC:ユーザー生成コンテンツ)に共感しやすい傾向があるためです。インフルエンサーマーケティングも、フォロワー数が多い大手インフルエンサーよりも、特定のジャンルで信頼されるマイクロインフルエンサーが効果的とされるケースが増えています。

採用面では、給与や福利厚生だけでなく、「この会社で何を学べるか」「社会にどんな貢献をしているか」といった情報を積極的に発信することが、Z世代の応募者に響くポイントになります。

まとめ

Z世代とは、ピュー・リサーチ・センターの定義に基づけば1997年から2012年生まれの世代を指し、2025年時点でおおよそ13歳から28歳にあたります。デジタルネイティブであること、多様性への高い意識、リアルとオンラインを区別しない行動様式、そして現実主義的な安定志向といった特徴を持ちます。

ビジネスの現場でZ世代と関わる機会が増える中、彼らの価値観や行動様式を正しく理解することは、マーケティング・採用・マネジメントのあらゆる場面で重要になってきています。まずは基本的な定義と特徴を押さえた上で、自社の戦略に活かしていきましょう。

参考文献:
Pew Research Center 「Defining generations: Where Millennials end and Generation Z begins」2019年