金沢の新たな文化拠点として注目を集めている「国立工芸館」。

東京から移転・開館したこの施設は、伝統工芸の街・金沢という街並みと見事に調和し、今や観光ルートに欠かせない存在となっています。

歴史ある工芸品から現代作家による挑戦的な作品まで、日本の「ものづくりの美」を体感できるのが魅力。

さらに、兼六園や金沢城公園といった王道スポットのすぐそばに位置し、アクセスも抜群です。観光の合間に立ち寄れる気軽さと、じっくり鑑賞したくなる奥深さもあります。

今回はそんな国立工芸館の見どころを紹介します。

金沢に誕生した「国立工芸館」とは

金沢に誕生した「国立工芸館」とは

国立工芸館は、日本で唯一の「工芸・デザイン」を専門とする国立美術館です。もともとは東京にあった施設が2020年に金沢へ移転し、新たに注目を集めています。

場所は兼六園や金沢城公園にも近い緑豊かなエリア。歴史ある街並みの中に、現代の工芸文化が自然と街の景色にも合っています。

展示のテーマは

  • お皿などの「陶磁器」
  • 着物などの「染め物」
  • 漆(うるし)を塗った「漆器」
  • 金属を加工した「金工」

など、日本が世界に誇る工芸の数々です。

伝統技法を受け継ぐ名品から、現代作家による挑戦的な作品まで幅広く紹介されており、「工芸=敷居が高い」というイメージを良い意味で覆してくれます。

金沢という土地が持つ工芸文化の豊かさを、あらためて実感できる場所です。

国立工芸館の魅力

金沢には数多くの美術館や工芸スポットがありますが、その中でも国立工芸館が「特別」である理由は、単に作品が並んでいる場所ではないからです。

ここからは、実際に国立工芸館に行って感じた魅力を紹介します。

明治の洋館を再生!建築そのものがアートな空間

金沢の国立工芸館の見どころ①明治の洋館を再生!建築そのものがアートな空間

展示室に入る前から、見どころは始まっています。国立工芸館の建物は、明治期に建てられた2つの旧陸軍施設(旧陸軍第九師団司令部庁舎と旧陸軍金沢偕行社)を移築・復元したものです。

パステルカラーの外壁や、館内の重厚なケヤキ造りの階段、優雅なシャンデリアなど、クラシックな洋風建築の美しさは圧巻。国の登録有形文化財にも指定されており、どこを切り取っても絵になります。

歴史を感じる空間の中で、最先端の工芸を鑑賞するという贅沢な体験ができます。

周辺には緑が多く、兼六園や金沢城公園とあわせて散策するのもおすすめ。

美術館巡りというより、街歩きの延長線上で文化に触れる感覚で立ち寄れるのが、国立工芸館ならではの魅力です。

日本の工芸を「今」の視点で楽しむ展示

館内では、時代やジャンルを横断した展示が行われ、日本の工芸を多角的に楽しめます

伝統的な技法で作られた作品も、現代的な展示空間の中で見ることで、新鮮な印象に。

工芸品を「使うもの」から「鑑賞するアート」に高める演出が随所にあります。

解説も分かりやすく、工芸に詳しくない人でも楽しめるのがポイントです。素材や技法、作家の背景を知ることで、作品を見る目が自然と変わっていきます。

「難しそう」と感じていた工芸の世界が、ぐっと身近に感じられるはずです。

企画展で出会う新たな工芸の魅力

金沢の国立工芸館の見どころ②企画展で出会う新たな工芸の魅力

国立工芸館では、年に数回、工夫を凝らした企画展が開催されます。その切り口は「素材と技」の深掘りから、ファッション、さらには現代の人気コンテンツとのコラボレーションまで幅広くあります。

私が以前訪れた際に開催されていたのは、大きな話題を呼んだ「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」でした。「ポケモンと工芸、一体どんな化学反応が起きるのだろう?」と期待に胸を膨らませて会場へ入ると、そこには想像を超える世界が広がっていました。

信楽焼で作られた躍動感あふれるリザードンや、美しい技法で表現されたアーマーガアなど、一流の工芸家たちが本気でポケモンに挑んだ作品の数々。キャラクターの生命力と、職人が積み上げてきた伝統技法が真っ向からぶつかり合う熱量に、圧倒されたのを覚えています。

このように、国立工芸館は「伝統」を大切にしながらも、常に新しい表現や驚きを提示してくれます。訪れるたびに異なる作品、そして新しい工芸の形に出会えるのは、この場所ならではの大きな魅力です。

基本情報とアクセス

国立工芸館は、金沢市中心部に位置し、公共交通機関でもアクセスしやすい立地にあります。金沢駅からバスを利用すれば、兼六園周辺までスムーズに移動できます。観光ルートに組み込みやすく、徒歩での移動もしやすいのが魅力です。

開館時間や休館日は展示によって異なるため、訪問前に公式サイトをチェックするのがおすすめです。

住所 〒920-0963 石川県金沢市出羽町3-2
開館時間 9:30~17:30

入館は17:00まで。

展覧会により開館時間が異なる場合があります。

休館日 月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)

展示替期間、年末年始

公式サイト https://www.momat.go.jp/craft-museum/

まとめ

金沢で工芸の最前線に出会う|国立工芸館の見どころを徹底ガイドのまとめ

国立工芸館は、金沢という街の文化的魅力をより深く味わわせてくれる存在です。歴史ある建築、美しく洗練された展示、日本が誇る工芸の世界そのすべてが、静かで上質な時間を演出してくれます。

王道観光に少し知的な彩りを加えたい人や、金沢らしい「本物の文化」に触れたい人にこそ訪れてほしい場所。国立工芸館は、金沢旅の記憶を一段上のものにしてくれる見どころのひとつです。