SNS投稿や記事サムネに「絵画風」のビジュアルを使いたいとき、仕上がりのブレが一番の悩みになりがちです。

そこで本記事では、ChatGPTで画像生成するときに使える美術様式別のプロンプトを、短文テンプレから連作向けの固定ルールまで整理します。

様式の核になりやすい「光・色調・筆致」を中心に、編集・デザイン現場で回しやすい形にしています。

基本テンプレ|様式を安定させる最短ルート

最小テンプレ|短文で方向性を決める

まずは要素を詰めすぎず、主題+様式+画材+光+色調+筆致だけを置くとブレにくいです。

結果を見て、構図や背景の情報を足していく運用が扱いやすいです。

絵画風。〔主題〕。〔美術様式/時代〕。〔画材〕。〔光〕。〔色調〕。〔筆致〕。

安定テンプレ|「様式の三点セット」を固定する

様式の再現性を上げたいときは、光・色調・筆致を明示し、さらに構図を一つ決めて固定すると安定します。

最後に「キャンバスの質感」「絵の具の厚み」「手描きの揺らぎ」を足すと、写真っぽさを避けやすいです。

〔主題〕を描いた絵画。〔時代/地域〕の〔美術様式〕
〔画材:油彩/テンペラ/フレスコ/水彩〕
〔構図:三角構図/対角線/中央配置〕
〔光:明暗対比/拡散光/逆光〕
〔色調:限定パレット/くすみ/高彩度〕
〔筆致:滑らか/粗い/点描〕

案:共通追記|絵画らしさを底上げする「質感ブースト」

様式の指定をしても、仕上がりが写真っぽく寄ってしまうことがあります。

その場合は、以下の「共通追記(質感ブースト)」をプロンプト末尾に付けてください。

絵の具の物質感と手描き感が戻りやすく、連作でもトーンが揃います。

キャンバスの質感、絵の具の厚み、手描きの揺らぎ。

ネガティブ|混入しやすい要素を末尾で止める

文字やロゴ、フォトリアル寄りの質感が入ると「絵画風」が薄まります。

ネガティブは末尾固定にして、毎回コピペする運用が確実です。

文字、タイポグラフィ、透かし、ロゴ、写真、フォトリアル、CG、3D、アニメ塗り、過度なシャープ、レンズボケ

美術様式別プロンプト集|主要ムーブメントをまとめて使い分ける

古典の安定感|ルネサンス/新古典主義

古典系は「均整」「輪郭」「彫刻的な陰影」が鍵です。
人物なら肌の滑らかさ、背景なら建築パースの指定が効きます。

〔主題:市民の肖像〕。ルネサンス様式。線遠近法、均整の取れた構図、落ち着いた色調。テンペラまたは初期油彩。柔らかな陰影、滑らかな肌、背景に建築的パース。

〔主題:古代風の誓いの場面〕。新古典主義。硬質で明確な輪郭、均整、抑制。澄んだ光、限定色、彫刻的な陰影。

劇的に見せる|バロック/ロマン主義

ドラマ性を出したいときは、明暗対比と対角線構図を強めると決まりやすいです。
ロマン主義は自然のスケール感と、感情の余韻の指定が相性が良いです。

〔主題:祝宴の室内〕。バロック様式。強烈な明暗対比、対角線構図、劇的な光。油彩、厚塗り、深い影、きらめくハイライト。

〔主題:嵐の海と小舟〕。ロマン主義。崇高な自然、劇的な空、感情の余韻。勢いのある筆致、深い色、斜光。

軽やかさと装飾|ロココ/アール・ヌーヴォー/象徴主義

装飾系は、レースや植物文様など「素材の言語化」が効きます。
象徴主義は寓意を明記し、沈んだ色と柔らかな光で静けさを作ると雰囲気が出ます。

〔主題:庭園の逢瀬〕。ロココ様式。パステル調、繊細な装飾、軽い筆致、柔らかな拡散光。レースとシルクの質感。

〔主題:女性の肖像と花〕。アール・ヌーヴォー。流れる曲線、植物文様、装飾枠、平面的な色面。線の美しさを強調。

〔主題:月と水辺の人物〕。象徴主義。寓意的モチーフ、夢の静けさ、装飾性。沈んだ色、柔らかな光。

光と空気で描く|印象派/ポスト印象派/写実主義

印象派は輪郭を溶かし、反射や霞など「空気」を書くとらしさが出ます。
ポスト印象派は色面と意志的配色を強め、写実主義は誇張しない観察に寄せると安定します。

〔主題:川辺の午後〕。印象派。外光表現、短い筆触、色の分割、輪郭は溶ける。明るいパレット、空気感。

〔主題:夜のカフェ〕。ポスト印象派。強い色面、意志的な配色、形の構造。方向性のある筆致。

〔主題:作業場の労働者〕。写実主義。誇張のない観察、土っぽい色調、自然光。木・布・金属の物質感を丁寧に。

近代の実験|表現主義/キュビズム/シュルレアリスム/抽象表現/色面抽象

この領域は「壊し方」を言語化すると再現しやすいです。
表現主義は歪みと心理、キュビズムは多視点と面分割、シュルレアリスムは静かな写実+不可能の同居が鍵になります。

〔主題:不安げな室内〕。表現主義。形の歪み、強い色、荒い筆致。心理的圧迫感。

〔主題:楽器とテーブル〕。キュビズム。多視点、面の分割、幾何形。抑えた色(茶・灰・黒)、陰影は面で。

〔主題:砂漠に置かれた日用品〕。シュルレアリスム。静かな写実描写+不可能な配置。澄んだ空、長い影、無音の空気。

〔主題:都市のリズム〕。抽象表現。大きな身振りの筆致、レイヤー、絵の具の厚み、偶然性。

〔主題:静かな祈り〕。色面抽象。大きな色の場、にじみ、境界の揺らぎ、ミニマル。キャンバスの質感、絵の具の厚み、手描きの揺らぎ。

運用プロンプト|連作と修正で“使える”仕上がりへ

連作固定|統一ルールを先頭に置く

シリーズ投稿や特集では、先頭に「固定」を置くと、主題や様式を差し替えるだけで運用できます。

比率・色域・余白・筆致・質感の5点は特に効きます。

連作固定:〔比率〕〔色域〕〔余白〕〔筆致の強さ〕〔質感〕を統一。
主題は〔主題〕。今回は〔美術様式〕。〔構図固定〕〔光固定〕〔背景固定〕。

写真っぽい/CGっぽい|“絵の具”の言葉を足す

フォトリアル寄りになったら、否定より「絵の具の情報」を足す方が戻りやすいです。

刷毛跡、下地ムラ、グレージングなどを追記すると安定します。

  • 写真表現を避け、筆致と絵の具の厚みを強調。輪郭をわずかに崩し、手描きの揺らぎ、キャンバス地を見せる。
  • Dレンダ風の滑らかさを排除。マットな絵具、刷毛跡、グレージング、下地のムラ。シャープなエッジを弱める。

様式が薄い|光・構図・筆致を様式に寄せ直す

様式が弱いときは、情報を増やすより、光・構図・筆致を様式に合わせて言い直すのが有効です。

色は3〜5色に絞ると、急に“らしく”見えやすいです。

〔光〕〔構図〕〔筆致〕を様式に合わせて明記し、色調を限定(3〜5色)。「様式の三点セット」を強める。

まとめ

美術様式で「絵画風」を安定させるには、まず短文テンプレで方向性を決め、次に光・色調・筆致を固定して様式の核を作るのが近道です。

連作は固定条件を先頭に置き、崩れたら絵の具や刷毛跡の言葉を追記して戻すと運用が楽になります。

様式別プロンプトは、主題を差し替えて回せる形で持っておくと、制作スピードが一段上がります。