日々の仕事でオンライン連絡が増えるほど、「どのチャットツールを使うべきか」で迷う場面が多くなってきました。
今回はSlack、Teams、Chatworkの3種類の主要ツールを例にして説明していきます。
どれも便利ですが、特徴を理解していないと、「なんとなくしっくりこない…」という瞬間が出てくることがあります。
そこで今回は、3つの主要ツールの違いをやわらかく整理し、「自社に向いているのはどれか」を判断しやすくまとめます。
Slack|外部連携と柔軟なワークフローが強みのビジネスチャット
Slackは、多数の外部サービスや、アプリと連携できることが大きな特徴です。
Google Workspace や GitHub、Notion、Salesforce など、さまざまなサービスを一つの場所にまとめられるため、情報が点在しやすいチームほどメリットを感じやすいツールです。チャンネルで会話を整理しやすく、プロジェクト単位で情報を管理しやすい点も評価されています。
通知やタスク、自動化などを組み合わせることで、チームの作業をまとめる場所として活用できます。
一方で、多機能な分だけ慣れるまで少し時間がかかる場合があります。
外部連携を活用しない運用だと、便利さを感じにくい点も工夫が必要となってきます。
Teams|Microsoft 365と深く統合された総合ビジネスチャット
Microsoft Teams は、Microsoft 365 と統合されたチャットツールです。
Word、Excel、PowerPointなどを日常的に使う場合、他のツールよりも自然に業務フローに馴染みます。
チャット、ビデオ会議、ファイル共有、共同編集が一つのアプリで完結する点が大きな魅力です。
社内会議が多いチームや、資料を扱う場面が多い組織ではとても効率よく使える構造になっています。
その一方で、多機能ゆえに画面が複雑に感じられることがあり、Microsoft 365 を利用しない環境では本来の強みが発揮されにくくなることがあります。
Chatwork|シンプルで迷わず使えるビジネスチャット
Chatworkは、必要な機能が整理されたシンプルなビジネスチャットです。
「はじめてのビジネスチャット」に選ばれることも多く、 ITが得意でない人でも直感的に使える点が大きな特徴です。
タスク管理が標準で備わっているため、会話の中で出た作業をそのまま登録しやすく、日々の業務を整理しながら進められます。
社外とのメッセージ交換に使いやすい一方で、外部サービスと組み合わせて運用したい場面では、Slack ほどの連携の幅はありません。
Slack・Teams・Chatwork の比較表
| 項目 | Slack | Teams | Chatwork |
| 特徴の要点 | 外部連携が強く、柔軟なワークフロー構築がしやすい | Microsoft 365 と統合された総合コミュニケーションツール | シンプルで直感的、導入しやすいビジネスチャット |
| 向いている環境 | 多数のツールを併用するIT系・情報整理重視のチーム | Word・Excel・PowerPointをよく使う企業、会議が多い組織 | ITが得意でない人が多い組織、社外とのやりとりが多い業務 |
| 強み(メリット) | ・Google Workspace / GitHub / Notion / Salesforce などと連携可能・チャンネルで会話を整理しやすい・通知・タスク・自動化を組み合わせて情報をまとめられる | ・チャット・会議・ファイル共有が1つで完結・Word/Excelなどをそのまま共同編集できる・社内会議中心の業務に強い | ・シンプルで迷わず使えるUI・タスク管理が標準搭載・社外とのメッセージ交換がスムーズ |
| 弱み(注意点) | ・多機能ゆえに慣れるまで時間が必要・外部連携を使わない運用だとメリットが活かしにくい | ・多機能で画面が複雑に感じることがある・Microsoft 365 を使わない環境では強みを発揮しにくい | ・外部サービスとの連携は必要最小限・高度な自動化や幅広いアプリ連携には不向き |
| 操作感 | 中級〜上級(慣れると強力) | 中級(Microsoft 365利用者にはなじみやすい) | 初級(すぐに使い始められる) |
| 得意な用途 | 情報整理・外部連携・ITプロジェクト運用 | 社内会議・資料作成・業務の一本化 | 取引先とのやりとり・簡易なタスク管理・ライトな運用 |
3つの比較ポイント|選ぶ前に押さえたい視点
ビジネスチャットを選ぶときは、「どれが有名か」ではなく 自社の働き方に合うかどうか を基準にすることが大切です。
ここでは、Slack・Teams・Chatwork の特徴が“どんな働き方で活きるのか”を軸に、導入前に押さえたい3つの視点を整理します。
外部サービスとつなげて効率化したい場合に活きる Slack の強み
社内で複数のツールを使っており、通知や情報を一つにまとめたい場合は、外部サービスとの連携に強い Slack が最適です。
Google Workspace・Salesforce・Notion などと幅広くつなげられるため、情報が散らばりがちなチームほど効率が上がりやすくなります。
Microsoft 365 を軸に働く環境で活きる Teams の統合力
Word・Excel・PowerPoint を日常的に利用しており、会議や資料作成が業務の中心にある企業では Teams の統合メリットが大きくなります。
チャット・会議・ファイル編集が同じアプリで完結するため、社内の情報の流れを一本化しやすく、Microsoft 365 を活用する組織と特に相性が良いツールです。
シンプルな操作性で迷わず使いたい場合に活きる Chatwork の使いやすさ
部署内に IT が得意でないメンバーが多かったり、外部の取引先とのやり取りが頻繁に発生する環境では Chatwork が適しています。
機能がシンプルに整理されているため、導入直後から迷わず使えるケースが多く、導入ハードルの低さが大きな強みです。
まとめ|自社の“働き方の型”に合わせて選ぶのが一番
ビジネスチャットは「多機能だから正解」というわけではありません。
メンバー全員が迷わず使え、日々の仕事が少しでもラクになること、これが大切なポイントです。
Slackは柔軟で拡張性が高く、TeamsはOfficeと深くつながり、Chatworkはシンプルで定着しやすいです。
自社の働き方に合うツールを選ぶことで、コミュニケーションのストレスが減り、生産性も自然と高まっていきます。
気になるものがあれば、小さく試してみるところから始めてみてください。
その一歩が、働き方の改善につながっていきます。



