ビジネスで使えるAIツールを調べても、「種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない…」と感じていませんか。
「業務の種類ごと」にツールをざっくり分類して候補を絞ると、AI導入は一気にラクになります。
この記事では、業務効率化と自動化に強いビジネスAIツールを「用途別」に整理し、比較のポイントまで一気に押さえられるようにまとめました。
業務効率化に役立つAIツール一覧(文章作成・資料作成・情報収集)
業務効率化に使えるAIツールといっても種類はさまざまです。
ここでは「文章作成」「資料作成」「情報収集」の3つに分けて、まず押さえておきたい定番ツールを整理しました。
文章作成・要約・翻訳系AIツール
ビジネス文書を速く・漏れなく作るなら、まずここです。
- ChatGPT
記事作成、メール文、議事録要約、翻訳まで幅広く対応できる汎用AIです。
- Microsoft 365 Copilot
WordやExcel、Outlookの画面のまま、要約やドラフト作成をしてくれる「Office一体型」のAIアシスタントです。
- Jasper / 文章特化型ライティングAI
マーケティング文やブログなど、テンプレートからサクッと作りたいときに便利です。
まずは「メール・議事録・提案書の下書き」を、 AIに任せてみるのがおすすめです。
資料作成・プレゼン資料自動生成ツール
「スライドの骨組みとデザイン」をAIにやってもらうイメージです。
- Canva Docs / Canvaプレゼン
テキストからスライドを自動生成し、配色やレイアウトも整えてくれます。 - Gamma / Tome / Felo などのスライド生成AI
企画の概要文を入れると、構成案+本文+スライドを一括で生成。
あとは人が最終調整するだけ、という流れを作れます。 - Gemini(Google スライド連携・Canvas)
Geminiから「プレゼンを作成して」と指示すると、アウトラインやスライド案を自動で生成してくれます。
Google スライドと組み合わせれば、そのままスライドに落とし込み、文章の推敲や要約まで一気に行えます。
「ゼロからスライドを作る」のではなく、AIに“素案”を作らせて、人が90%仕上げるイメージが現実的です。
社内ドキュメント整備・ナレッジ共有ツール
ドキュメントがバラバラで探せない…という課題には、ナレッジ共有ツール+AI要約の組み合わせが有効です。
- Notion
メモ・ドキュメント・データベースを一体管理できるツール。
AI機能で要約や文書生成も可能です。 - Confluence / SharePoint / NotePM / Kibela
社内Wikiとして使われることが多いツール群です。
権限管理やログ管理がしやすく、社内規程やマニュアルの一元管理に向いています。
「どこに何があるか分からない」を減らすだけでも、日々のムダ時間はかなり削減できます。
自動化に強いAIツール一覧(バックオフィス・RPA・ワークフロー)
ここでは、メール送信やデータ入力、ファイル整理などのルーティン作業を自動化しやすいツールをピックアップしました。
経理・請求・経費精算の自動化AIツール
経理まわりは、AI×クラウド会計ソフトの効果が特に出やすい領域です。
- freee会計 / マネーフォワード クラウド会計 / 弥生会計Next
銀行・カード明細の自動取得+AI仕訳で、
手入力の経理作業を大幅に削減できます。 - Dr.経費精算などの経費精算ツール
領収書をスマホ撮影→AI-OCRで読み取り→自動仕訳まで行えるタイプもあります。
「会計ソフト+経費精算ツール」の連携を前提に選ぶと、後からの拡張もしやすくなります。
人事・勤怠・採用管理の自動化ツール
いわゆる「人事まわりの事務作業」をまとめて軽くするツール群です。
・AI対応勤怠管理システム
顔認証打刻や勤怠データの自動チェックなど、AIが異常な勤務パターンを検知する機能を持つサービスも増えています。
- マネーフォワード クラウド勤怠 など
打刻〜勤怠集計〜休暇管理を自動化し、給与計算や人事システムとの連携も可能です。
- 採用管理システム(ATS:Applicant Tracking System)
HRMOSやsonar ATSなどは、応募〜面接〜オファーまでの情報を一元管理し、スケジュール調整や候補者との連絡も自動化できます。
採用・勤怠・給与がバラバラだと、人事担当者の手作業がどうしても増えます。
まずはどの領域に一番ムダが多いかを見極めるのがおすすめです。
メール・定型タスクの自動処理ツール
「メールが多すぎて他の仕事が進まない」を解消するツールです。
- Zapier / Make などのノーコード自動化ツール
「Gmailで特定件名のメールが来たらSlackに通知」
「問い合わせが来たらCRMに自動登録」など、アプリ間の連携をノーコードで自動化できます。
- Microsoft Power Automate のフロー
承認メールや申請フローを自動で回すなど、既存のMicrosoft 365環境と組み合わせやすいのが利点です。
まずは「1日10分以上かかっている定型メール対応」を1つピックアップし、AI+自動化ツールで置き換えてみると効果を実感しやすいです。
AIツール導入前に最低限チェックしたい2つのポイント
ここでは、AIツール導入で失敗を減らすために、「セキュリティ」と「料金・サポート」という2つの観点だけに絞って、チェックポイントをコンパクトにまとめました。
セキュリティ・コンプライアンス・情報漏えい対策の確認項目
法人利用では、機能以上にセキュリティ確認が重要です。
・データはどの国のサーバーに保存されるか
・通信や保存データの暗号化(TLS・AESなど)の有無
・アクセス権限・ログ管理・監査機能があるか
・AIの学習に自社データが使われない設定ができるか
特に、採用管理やナレッジ共有ツールでは個人情報や機密情報を扱うため、セキュリティ項目は比較表で必ず横並びチェックしましょう。
料金体系・トライアル・サポート体制の比較ポイント
同じような機能でも、料金とサポートは大きく異なります。
・月額課金か、ユーザー数課金か、従量課金か
・無料トライアル・無料枠で「自社の実業務」を試せるか
・日本語サポートやオンボーディング支援があるか
・解約条件(最低契約期間・データエクスポートの可否)
まずは2〜3ツールに実際の業務データを入れて試すのが一番の近道です。
まとめ
本記事では、まずビジネスで使えるAIツールを「業務の種類ごと」に整理し、文章作成・資料作成・社内ドキュメント整備といった“業務効率化”と、経理・人事・メール自動処理などの“自動化”に強いツールを用途別に紹介してきました。
「なんとなく良さそう」で終わらせず、実際に2〜3ツールを試して比較しながら、業務に合うものを選んでみてください。



