職場の異動は関係に区切りをつけ、新しい環境へ踏み出すタイミングです。そんなときに用意するのが「菓子折り」

お世話になった感謝や、これからもよろしくお願いしますという気持ちを伝える、日本ならではの習慣ですよね。とはいえ、いざ選ぶとなると迷うものです。

「どんなものが無難?」「金額はいくらくらい?」「失礼にならないかな…」と不安になる方も多いはず。

この記事では、異動時の菓子折りの選び方と、押さえておきたいマナーをわかりやすくまとめます。

感謝を形に!異動時の菓子折りの役割

異動時の菓子折りの役割 菓子折りの選び方と喜ばれるマナーを解説

異動のときに渡す菓子折りは、ただのお土産や差し入れとは少し違います。言葉だけでは伝えきれない「ありがとうございました」と、「これからもよろしくお願いします」の気持ちを形にしたものです。

特に最終出勤日は、想像以上にバタバタします。引き継ぎに挨拶回り、私物の整理など、気づけば時間が足りない、なんてことも珍しくありません。

一人ひとりとゆっくり話せないまま終わってしまうこともありますよね。そんなとき、みんなで分けられる菓子折りがひとつあるだけで安心です。

直接会えなかった人や不在だった人にも、さりげなく気持ちを届けられる。菓子折りは、そんな言葉の代わりになってくれる存在です。

【選び方の基本】異動時の菓子折り選びで押さえるべき4つのポイント

【選び方の基本】異動時の菓子折り選びで押さえるべき4つのポイント

ビジネスでの贈り物は、プライベートのプレゼントとは少し考え方が違います。「自分が好きかどうか」よりも大事なのは、相手が気をつかわずに受け取れるかどうか。

おいしさはもちろんですが、

  • 分けやすいか
  • 好みが分かれにくいか
  • 持ち帰りに困らないか

そんな視点で選ぶことが、失礼のない贈り物につながります。

必ず個包装を選ぶ

【選び方の基本】異動時の菓子折り選びで押さえるべき4つのポイント①必ず個包装を選ぶ

職場への差し入れにおいて、個包装でないものは「マナー違反」と受け取られかねません。個包装には、以下のような4つのメリットがあります。

配りやすさ 業務の手を止めることなく、各自のタイミングで手に取ってもらえる。
衛生面 多くの人が集まるオフィス環境でも、直接手に触れずに済む。
持ち帰り 忙しくてその場で食べられない人でも、カバンに入れて自宅でゆっくり楽しめる。
配分 欠席者の分を取り分けておきやすい。

日持ちするものを選ぶ

自分が異動するときに、他の方の出張や休暇が重なっていることもあります。そのため、日持ちするものを選んでおくと安心です。

賞味期限の目安は2週間以上。1ヶ月以上日持ちするものだとさらによいでしょう。

賞味期限が数日の生菓子は、受け取った側に「今日中に食べなきゃ」という不要なプレッシャーを与えてしまいます。

日持ちがするものであれば、配布に数日かかっても問題ありません。

常温保存できるものを選ぶ

保存場所への配慮も大切です。冷蔵での保存が必要なものだと、職場の冷蔵庫を占領してしまう可能性も。デスクの隅や給湯室の棚に常温で置いておけるものを選びましょう。

数に余裕を持って準備する

【選び方の基本】異動時の菓子折り選びで押さえるべき4つのポイント④数に余裕を持って準備する

部署の人数を正確に把握していても、必ず予備を用意しましょう

人数+5個程度の余裕があれば、 他部署から挨拶に来てくれた方や、派遣社員・パートの方々、あるいは予期せぬ来客にも配れます

菓子折りの相場はいくら?熨斗(のし)の有無は?

異動の挨拶で失敗しない!菓子折りの相場、熨斗(のし)の有無は?

選び方が分かっても、相場や熨斗に悩む人は多いはず。普段やり慣れていないことをするのは大変ですよね。

ここでは、相場や熨斗の有無について、社会人として知っておきたい常識を解説します。

予算設定の目安

部署全体(1箱)で、3,000円〜5,000円が相場です。

1人あたり100円〜200円程度になるよう、入っている数と価格を照らし合わせましょう。あまりに高価すぎると相手に気を使わせ、安すぎると軽んじている印象を与えてしまいます。

熨斗の知識

ビジネスの挨拶に熨斗は必須です。これがあるだけで、贈答品としての格が上がります。熨斗を付けるときには、以下を覚えておくとよいでしょう。

表書き 「御礼」が最も一般的かつ丁寧。移動先には「ご挨拶」。
水引 更なる飛躍を伝えるため、解けても結び直せる「紅白の蝶結び」を選ぶ。
名前 水引の下中央に、自分の名字を記載。

菓子折りを渡すタイミングは?

異動の挨拶で失敗しない!菓子折りを渡すタイミングは?

最終出勤日の午後、業務が一段落したタイミングを見計らいます。

菓子折りは、まず直属の上司へ渡すのが基本です。これまでお世話になったお礼を伝えながら、直接手渡しましょう。その際は、「皆様で召し上がってください」とひと言添えると丁寧な印象になります。

たとえば、「〇年間、大変お世話になりました。皆様で召し上がっていただければ幸いです」といった言い方で十分です。

かしこまりすぎる必要はありませんが、感謝の気持ちがきちんと伝わるよう、落ち着いて渡すことが大切です。

菓子折り選びで大切なのは相手を思いやること

異動の菓子折り選びで大切なのは相手を思いやること

異動の菓子折り選びで大切なのは「いくらのものを買ったか」ではなく、「どれだけ相手の状況を想像して選んだか」という思いやりの深さです。

個包装、日持ち、常温保存といった基本は、相手のことを思いやる気持ちが現れていますよね。

丁寧な挨拶と心のこもった菓子折りは、あなたが去った後の職場でも「良い人がいたな」という記憶として残り続けます。そしてそれは、巡り巡ってあなた自身の将来のキャリアを助ける財産となるはずです。