福井県民にとって、雪が降り始める季節に欠かせないのが「こたつに水ようかん」という光景です。一般的な和菓子の常識では夏のものとされる水ようかんですが、福井では冬の風物詩。しかも、専門店まで足を運ばずとも、地元のスーパーの特設コーナーに山積みされているほど身近な存在です。

今回は、福井県内のスーパーで手軽に購入できる、冬の定番3銘柄を徹底比較。さらに、あんこが苦手な方やお子様でも夢中になる「生クリーム」を使った禁断のアレンジ術についても詳しくご紹介します。

福井の水ようかんが「冬」に食べられる理由

福井の水ようかんが「冬」に食べられる理由

まず、なぜ福井では冬に水ようかんを食べるのでしょうか。諸説ありますが、かつて関西へ丁稚奉公に出ていた若者たちが年末年始の帰省の際に持ち帰ったのが始まりと言われています。

福井の水ようかんは、一般的な練りようかんよりも水分量が多く、糖度が低いため、保存性が高くありません。そのため、気温が低く天然の冷蔵庫状態になる冬場が、保存に適していたのです。現代でもその文化は根強く、11月頃から3月にかけて、福井のスーパーには色とりどりの紙箱に入った水ようかんが並びます

スーパーで買える!定番3銘柄を徹底比較

それでは、県内のスーパーで必ずと言っていいほど見かける、主要3社の味の違いを詳しく見ていきましょう。

① えがわ:福井を代表する「王道の味」

福井の水ようかん|スーパーで買える!定番3銘柄① えがわ:福井を代表する「王道の味」引用:https://egawanomizuyoukan.com/
  • 味わいの特徴: 3社の中で最も「甘さがしっかり」しています。黒砂糖のコクが強く、一口食べた瞬間にガツンとした満足感があります。

  • 食感: 滑らかで瑞々しく、口の中でスッと溶けていきます。

  • おすすめのシーン: 「これぞ福井の水ようかん」という伝統的な味を楽しみたい時や、甘党の方への手土産に最適です。

福井の水ようかんといえば「えがわ」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。県外での催事でも目にする機会が多い、まさに横綱的な存在です。

王道らしい万人ウケする甘さ。ツルンとのど越しがよく、おやつにおすすめです。コンビニなどでも購入できますよ。

② 観山洞(かんざんどう):コーヒー香る「モダンな個性派」

福井の水ようかん|スーパーで買える!定番3銘柄② 観山洞(かんざんどう):コーヒー香る「モダンな個性派」引用:https://www.kanzandou.co.jp/products/season.html#winter_block
  • 味わいの特徴: 食べた瞬間はあんこの優しい甘さが広がりますが、後味に「ふわりとしたコーヒーの風味」が追いかけてきます。

  • 食感: 瑞々しさはありつつも、コーヒーの香りが全体を引き締めているため、スッキリとした後味です。

  • おすすめのシーン: 普段あまり和菓子を食べない方や、食後のデザートとして少し変化球を楽しみたい時にぴったりです。

老舗でありながら、独自の個性を放つのが観山洞です。こちらの最大の特徴は、原材料に「コーヒー」が使われている点にあります。

勝山市にお店があり、福井市からは遠い場所ですが、県内ならスーパーで販売されていることが多く、手に入れやすい商品です。

③ 久保田製菓:毎日でも飽きない「究極の爽やかさ」

福井の水ようかん|スーパーで買える!定番3銘柄③ 久保田製菓:毎日でも飽きない「究極の爽やかさ」引用:https://www.kubota-mizuyoukan.com/product/mizuyoukan
  • 味わいの特徴: 「甘さ控えめでスッキリ」とした、非常に上品な仕上がりです。小豆本来の風味を活かしつつ、ベタつくような甘さが一切ありません。

  • 食感: 3社の中でも特に喉越しが良く、つるんとした食感が際立っています。

  • おすすめのシーン: お風呂上がりや、こってりした料理を食べた後の口直し。甘いものが苦手な男性にもファンが多い銘柄です。

「毎日食べても重くないものがいい」という方に根強い人気を誇るのが、久保田製菓です。

大小サイズの異なる商品があり、商品によっては区切られているものも。食べやすいサイズを選べます。

【新提案】生クリームをかけて「洋風スイーツ」へ劇的変化!

ここで、ぜひ試していただきたい究極のアレンジ方法をご紹介します。それは、「ホイップしていない生クリーム」を直接かけるという食べ方です。

実は、福井の水ようかんと乳製品は驚くほど相性が良いのです。

なぜ生クリームが合うのか?

福井の水ようかんは、厚みが薄く、表面が平らな紙箱に入っています。そこに液状の生クリーム(乳脂肪分が高いものがおすすめ)をトローリとかけると、水ようかんの表面を白い膜が覆います。

  1. コクの追加: あんこの粒子を生クリームが優しく包み込み、まるで「あんこのテリーヌ」のような濃厚な洋風デザートに変わります。

  2. 甘さの調整: 甘みが強い「えがわ」にかけると、生クリームの油脂分が甘さをマイルドにし、高級感が増します。

  3. コーヒーとの相乗効果: 「観山洞」にかければ、まさに「カフェオレ水ようかん」。コーヒーの苦味と生クリームのまろやかさが合わさる、禁断の組み合わせです。

あんこが苦手な子どもにもおすすめ
「あんこ独特のざらつきや重さが苦手」という子どもは多いですが、生クリームをかけることでミルク感が前面に出るため、驚くほど食べやすくなります。見た目もプリンやムースのように華やかになるため、冬のおやつタイムがより楽しくなるはずです。

まとめ

福井の冬を彩る水ようかん。王道の「えがわ」、個性派の「観山洞」、スッキリ派の「久保田製菓」と、それぞれに異なる魅力があります。

まずはそのままの味を比較して楽しみ、後半は生クリームをたっぷりと。そんな贅沢な食べ比べができるのも、スーパーで手軽に買える福井ならではの楽しみ方です。

今年の冬は、自分好みの「銘柄×アレンジ」を見つけて、こたつでのんびり過ごしてみませんか?